メンヘラは水商売をすることにした。

ソースが定かではないんですが、AV女優で漫画家の峰なゆかさんが、何かの雑誌のインタビューで「どうしてAV女優になったのですか?」という質問に対して、「心を病んでいたから」と回答していたのはものすごく心に残っています。

 

あ、私が水商売を始めますという報告ではないです。ただ、Twitterのキャバ嬢風俗嬢界隈を見ているとまあ病んでいる人ばかりなので、なんでこんなに水商売の世界にはメンヘラだらけなのか? ということを考えて見た次第です。

 

なぜ水商売を始めるに至るのか

水商売はいうまでもなく時給が普通のアルバイトより高い場合が多いです。そして綺麗な女が得をする世界でもある。さらに、後から就職先に自分が水商売をしていたことがバレたりするとめんどくさかったりして、いろいろな損得勘定から水商売を選ばない女の子たちの方がまだ多数です。そうは言っても参入障壁は下がってきていますが。

水商売を始める理由は、見てて大体こんなところです。

-お金が欲しい

これは「何らかの目的が存在する」お金が欲しい、です。今とにかくお金が欲しい。奨学金を返したい。バーキン買いたい。ルブタン買いたい。顔面に課金したい。痩せたい。借金を返したい。派手な生活がしたい。あるいは親から虐待を受けていて云々。私はある意味この理由はとても正しく正当性のある理由であるなあと思います。

-頭が悪い

ここでいう頭が悪いは、頭が悪いとかそういうレベルではない頭が悪い、を示します。つまり、一般社会(カフェなどのアルバイトを含む)で生きていけるほどの頭脳、体力(道路工事とかもできない)がないという状態。特に女性なら、はっきり言って(さらに誤解を恐れずに言って)しまえば体を売れば買う人はいる売り手市場。本当に様々な要因によって健常者であるにも関わらずとにかく一般的な常識もない人たちが流れ着く世界でもあります。もちろんこれに関してもニーズの多様化に伴い参入障壁下がってきてるので、頭のいい女子大生なんかは水商売の世界にはもうたくさんいます。セーフティネットとしての役割を果たさなくなっているわけですがこれに関しては私よりも友人の方が詳しいので割愛します。

 

 

このあたりが一般の人々が考える女の人が水商売を始める理由だとおもいます。「女はいいよな〜最悪風俗行けば金は稼げるじゃんw」「風俗勤めてるってことはエッチ好きなの?」「キャバ嬢やってるってことはおじさんのありがたいお話を聞いて欲しいに違いない」

はーい。勘違いはこの辺でやめておきましょうね!

中には「最悪風俗行けば金は稼げるから」風俗をやっている子もいますし、「エッチが好き」でソープ嬢をやっている子もいるし、「おじさんのありがたーいOSEKKYOUを聞きたいから」キャバ嬢やってる人も探せばいるでしょうが、ほとんどの場合は違います。

理由は簡単、「精神を病んでいるから」です。

 

メンヘラ⇄水商売のクソサイクル

少し前までTwitterの水商売界隈を見て、「あーこの人たちは水商売始めて精神病んじゃったんだな、しんどいよな〜それは。最もストレスの多い仕事だ。はやく彼女たちが目標を多かれ少なかれ達成して普通の生活に戻って来れますように」みたいなことをまあ、思っていなかったんですけど、心のどこかでそんな風に感じていました。

でも最近気づいたんです。

あ、これはちがうな。水商売してるから病んでるんじゃなくて、病んでるから水商売やってるんだ。と。

もちろんこれは卵鶏問題と言って差し支えありません。どちらが先か正直微妙な人たちもたくさんいるでしょう。でもおそらくかなり多くの人が、病んでいるから水商売をやっているんじゃないかという仮説を立てました。

病んでいるから水商売をする。

遊び方を知らないおじさんたち(界隈で言うところの糞客)からセクハラを受ける。

しんどくなる。もっと病む。

このサイクルが完全に出来上がっている感じがします。じゃあ水商売やめたらいいじゃーん、って思った人。いいですねえ、どうやらあなたは精神を病んだことが全くないか、お医者様に「う〜ん、まあ、自律神経失調症かな」っていわれたくらいのことしかないんですね。それは幸せなことです。その感覚をなくすと、メンヘラ水商売サイクルに嵌まり込むことになります。

 

病んだ時に欲しくなるもの

自分で言うのもお恥ずかしい話なのですが、私はクソメンヘラです。薬がないと眠れないし1日抗うつ剤を飲み飛ばすと次の日Facebookを削除したり身辺整理を始めます。私は精神を病み始めた頃、田舎のスナックで働こうかと真剣に考えていました。実際には家の中でできる仕事を手にいれて、そちらの収入が十分になったのでそんな必要はなかったのですが、そういうことを毎日真剣に考えていました。

なぜなのかその時はわかりませんでした。でも今ならわかります。

病んでいたからです。くっそ病んでいたからそうなっていたのです。

 

そもそも「病む」という状態はなんなのかと考えて見ます。病みは基本的に不安や怒りからしかやってきていません。つまり不安が溜まって、それをちょっとやそっとのことでは対応できなくなることが、医学的に「病んでいる」状態になるわけです。それをお医者様が認めると、抗うつ剤などが処方されなんとか精神状態を安定させようとします。

不安というのはもちろん色々なところにありますが、確定したことに対して後悔はあれど不安というものを抱く人は少ないです。つまり現時点で確約されていない未来のことについて人は不安を感じます。

そして、不安から逃れようとする当然の人間の反応によって、「病んでいる」状態が進行すると、1年、1ヶ月、1週間、そういうスパンでの物事を考えられなくなってきます。まさに一瞬先が不安なので、次の瞬間生きているか、明日生きているか、そういうことで精神を病むようになっていくのです。

 

ところでみなさん。水商売と一般のいわゆる"昼職"の最大の違いは、給料の支払い方にあります。もちろんお店によりますが、往々にして水商売の仕事は給料が日払いです。その日稼いだ分をその日持って帰ることができる。

一方で昼職の給与は1ヶ月単位、さらには年俸契約ということもあります。つまり一般職で普通に働いているということはすなわち、1ヶ月、1年というスパンで計画的にお金を使って、3週間後死なないようにマネジメントする必要があるのです。基本的にお給料前に困窮しても誰も助けてくれません。だから普通にある程度長い時間で考えることのできる(もっというなら、そこまで考えなくても当たり前にそういうことができるひと)しか昼職を続けて行けないわけです。

 

さて、最大の不安は将来を考えることだと言いました。メンタルを病んでいる人、明日生きられるかどうかに不安を感じている人に1ヶ月単位で計画的にお金を使っていけるでしょうか? 答えはおそらくNOです。できたとしても、できる自信が病んでいる時はありません。

 

だから夜の仕事をするのです。稼いだだけお金が入ってくる。しかもその日に。だから不安じゃない。あしたも稼げば大丈夫。計画性がどんどんなくなっていきます。そしてもっと水商売でしか生きられなくなっていく。

病んだ時に人が求めるのはお金です。日銭です。毎日を生き延びるための今日の、明日のお金です。

 

水商売しようかな、と考えているひとがいたらしっかり考えて見て欲しいです。

キャバ嬢に憧れて、愛沢えみりになりたい?大いに結構。

自分の力でバーキンかいたい。すばらしいです。

おじさんの愛人になれないか狙ってる。いいんじゃないでしょうか。

お金で困っている。それはすぐに誰かに相談してください。

でもなんとなく漠然とした不安に長い間支配された挙句、それが解消されたわけでもなくしっかり働く自信もないまま水商売を始めたいなーと思ったら、なんか病んでいて未来のことを考えるのがおそろしくてなんとなく今お金が欲しいと思ったなら、いまはその時ではありません。やめておいた方がいいんじゃないかなーと、私は思うのでした。